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【狩猟免許不要の自由猟とは】スリングライフルで狩猟はできるの?


免許を必要としない狩猟、自由猟


自由猟」をご存じですか?
実は、ルールさえ守れば特別な免許が無くてもハンティングを始めることができます。自由猟とは一般にすべての人に開かれた狩猟の世界とも言えます。


自由猟とは


まず、自由猟について今までご存じでなかったという方も多いかと思います。

自由猟とは、鳥獣保護法(通称)で定められるいくつかの条件を満たせば、狩猟免許が無くても行うことができる狩猟の事です。
その条件には主に道具の種類、区域、期間、動物の種類などがあり、ルールを守れば誰でもハンティングを始めることができるのです。

自由猟をはじめるには様々な知識が必要になります。ぜひ、以下の「よくあるご質問」を確認してみてください。


自由猟についてよくあるご質問


Q. なぜ狩猟免許や資格がいらないのですか?

A. 「狩猟には免許が必要」という考えが一般的ですが、実は条件を満たせば特別な免許や資格がなくても狩猟を体験することが出来ます
スリングショットでの狩猟は「法定猟法」「危険猟法」「禁止猟法」のどれにも当てはまらない「法定猟法以外の猟法による狩猟鳥獣の捕獲等」=自由猟法に含まれるため各種の狩猟免許を必要とせず、同時に狩猟税も不要となります。
スリングライフルはゴムを使用するという特性上、猟銃などの猟具に比べ威力や連射性に限度があり、また銃刀法による規制の適用を受けません。
一般に自由猟具と呼ばれるスリングショットやスリングライフルでの狩猟には特別な免許が不要なのです。

鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律、通称「狩猟法」または「鳥獣保護法」では自由猟法は厳密には狩猟に含まれず、「法定猟法以外の猟法による狩猟鳥獣の捕獲等」に当たります。
便宜上、以下では「法定猟法以外の猟法による狩猟鳥獣の捕獲等」を「狩猟」または「自由猟」として記載しております。



Q. 自由猟をするとき気を付けることを教えてください。

A. たくさんの注意点がありますので、知識と良識を持って出猟するようにしましょう。下記に主な注意点を挙げております。

●道具に関する注意
狩猟での矢の使用は禁止されています。
スリングライフルに矢を込め狩猟をすることは禁止猟法に含まれます。

矢の定義は非常にあいまいです。スリングライフルには羽根のついた一般的な矢を装填する事はできませんが、棒状など矢であると判断されるような発射物を使用することは避けましょう。



●獲物の取り扱い
捕獲した鳥獣を放置することは禁止されています。
目的なくむやみに鳥獣を撃ってはいけません。

●実猟に必要な知識
狩猟をする際には猟期(狩猟期間)狩猟可能区域狩猟鳥獣を把握し遵守しましょう。それぞれ都道府県によって異なる場合もあるため、県ホームページなどに掲載されている情報に目を通し、理解したうえで自由猟を行ってください。
指定された狩猟鳥獣以外の非狩猟鳥獣を誤射することは違法にあたるため、鳥獣の同定と区別の知識を十分に持つことが必須となります。種類を特定できない個体への発射は絶対にお止めください。

・狩猟期間
通常「毎年11月15日~翌年2月15日」とされていますが、対象狩猟鳥獣や都道府県によって延長または短縮されている場合もあるため確認が必須です。
北海道では「毎年10月1日~翌年1月31日」となっています。


・狩猟ができる場所、できない場所
どこでも自由に狩猟が出来るわけではありません。狩猟可能区域を把握する必要があります。次のような区域、場所には気を付けましょう。

自由猟が不可能な場所
・鳥獣保護区域
・特別保護区
・休猟区
・公園、神社、墓地といった公共の場
生態系の保護又は住民の安全の確保若しくは静穏の保持が特に必要な区域として環境省令で定める区域

≪自由猟が条件付き可能な場所≫
指定猟法禁止区域(スリングライフルやその弾が指定されていなければ可)
・特定猟具使用禁止区域(スリングライフルが指定されていなければ可)

所有する私有地内での自由猟は比較的自由に行うことが出来ます。
柵等のない場合は他人の所有地(山林など)に立ち入ることも可能ですが、土地所有者の許可があるとよいでしょう。
私有地内であっても、携行は厳重に梱包・収納した上で行うようご注意ください。

・狩猟鳥獣
狩猟鳥獣には現在日本に棲む26種類の鳥類、20種類の獣類が指定されています。これら以外の鳥獣を捕獲してしまうと違法になります。
その範囲は変更されることがあるほか、都道府県によって捕獲が禁止されていたり捕獲数の制限が設定されていたりするため、注意が必要です。

鳥類(26種類)
カワウ、マガモ、カルガモ、コガモ、ヨシガモ、ヒドリガモ、オナガガモ、ハシビロガモ、ホシハジロ、キンクロハジロ、スズガモ、クロガモ、エゾライチョウ、ヤマドリ(コシジロヤマドリを除く。)、キジ、コジュケイ、ヤマシギ、タシギ、キジバト、ヒヨドリ、ニュウナイスズメ、スズメ、ムクドリ、ミヤマガラス、ハシボソガラス、ハシブトガラス

獣類(20種類)
タヌキ、キツネ、ノイヌ、ノネコ、テン(ツシマテンを除く。)、イタチ(雄)、シベリアイタチ、ミンク、アナグマ、アライグマ、ヒグマ、ツキノワグマ、ハクビシン、イノシシ、ニホンジカ、タイワンリス、シマリス、ヌ-トリア、ユキウサギ、ノウサギ

出典:環境省ウェブサイト「狩猟制度の概要」(https://www.env.go.jp/nature/choju/hunt/hunt2.html)(最終閲覧日2023年1月23日)

続けて狩猟法では、自由猟の対象について以下のように規定されています。

・第十四条第一項の規定により指定された区域においてはその区域に係る第二種特定鳥獣に限る。
・同条第二項の規定により延長された期間においてはその延長の期間に係る第二種特定鳥獣に限る。

それぞれ、都道府県知事が狩猟期間や区域について例外的な指定をしている場合の特例について記載されています。

●トラブルを避けるためのモラルとマナー
猟場である山林や河川、田畑の利用者はハンターだけではありません。その場を生活の場としていたり、散歩やその他の趣味で利用する人がいます。中にはバードウォッチングに来ている人もいるかもしれません。
スリングショットやスリングライフルでの狩猟ができる条件下でも、他の利用者に不快な思いをさせることは良い事ではありませんし、何よりトラブルの元となります。
他の利用者を不快な思いにさせる、または迷惑となる可能性がある場合には、別の場所へ移動するなどの配慮をしましょう。

●軽犯罪法に関する注意
「身体に重大な害を加える事が出来る道具」に当てはまるスリングライフルを公共の場で正当な理由無く持ち歩くことは軽犯罪法違反にあたり取り締まりの対象になります。
軽犯罪法に触れないために、スリングライフルは正当な理由(常識の範囲で理解できる正しい理由)以外には絶対に持ち歩かないでください。
※猟場に携行する場合は、ハンターマップを携帯の上その目的に合った服装をし、更に、直ちに取り出し使用出来ないようライフルケース等に厳重に梱包収納して現地まで携行してください。

「相当の注意をしないで、他人の身体または物件に害を及ぼすおそれのある所に物を発射する事」も、軽犯罪法違反にあたります。
スリングライフルの最大到達距離は約300メートルに達する事があります。高い枝の上にとまる鳥や飛び立った鳥などを撃つことは大変危険です。
また、標的や茂みの裏に何があるのか常に意識し、弾を受け止めるバックストップが無い状況では射撃を中止しなければいけません。
スリングライフルの弾は硬いものにあたると跳弾する事があります。バックストップには水域や土、泥、砂など確実に弾を受け止められるものが来るよう位置取りをしましょう。


関連ページ
>スリングショットライフルは銃刀法違反にならないの?


本ページに記載の情報は紹介です。実際の法令等との相違が生じている恐れがありますので、常に新しい情報を入手してください。



Q. 自由猟に必要なものは?

A. ハンターマップは必ず携帯しましょう。
鳥獣保護区等位置図、通称「ハンターマップ」には狩猟に関する様々な情報が記されており、狩猟可能区域を確認することができます。
また、スリングライフル携行に必要な「正当な理由」である自由猟をしている証拠の一つになります。

スリングライフルは、直ちに取り出し使用できないようにライフルケース等に厳重に収納して現地まで携行してください。

鴨などの水鳥を捕獲する場合には、水上の獲物を回収するための釣り竿と回収具(鴨キャッチャー等)などの道具を用意しましょう。

その他、捌くためのナイフ、冷やして持ち帰るためのクーラーボックスと氷があるとよいでしょう。

スリングライフルの消耗品(弾、発射ゴムなど)は数に余裕をもって持っていくと安心です。



Q. 威力は足りますか?

A. 対象とゴムの温度によりますが、基本的には十分です。
スリングライフルでの狩猟は、散弾銃の弾を1粒だけ飛ばしているイメージとなります。
当店のスリングライフルは、カモなどの狩猟に用いられる4号弾の1粒と比べ3~4倍にあたる20~31Jのエネルギーをもつ弾を発射する事が出来ますので、しっかりと獲物を仕留めることができます。

しかし、スリングライフルはゴムの温度(気温)が低いと弾速、威力が低下します。風雨なく日光の当たる暖かい日が適し、降雪降雨時の狩猟は避けた方がよいでしょう。
気温は低くても5度前後までを推奨いたします。

当店製品では気温5度以上であればヒヨドリ、キジバト、コガモ、シギ類、スズメ等の小型鳥は体へのショットで落とせることを確認しております。
息がある場合や死んだふりをしている場合、刺激して飛ばせてしまい見失わないよう速やかに止め撃ちを行います。

カルガモやマガモは打たれ強くかたい羽根を持つため横からの被弾に強く、体への被弾に耐えることがあります。
また、飛行不能になっても泳いで逃げることが可能で、追いかけて捕らえることが出来ない状況も発生するため小型鳥に比べ高難易度と言えます。
頭~頸部を狙って1発で仕留めることが望ましいでしょう。当たり所に大きく依存しますので、可能な限り対象に近づき命中率を高めて狙うことが猟果に繋がります。

関連ページ
>狩猟用スリングショットライフルに必要な性能とは


参考ウェブサイト
・E-Gov ウェブサイト「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律 」(https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=414AC0000000088)(最終閲覧日2023年1月23日)
・E-Gov ウェブサイト「軽犯罪法」(
https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=323AC0000000039)(最終閲覧日2023年1月29日)
・環境省ホームページ「狩猟制度の概要 || 野生鳥獣の保護及び管理」(https://www.env.go.jp/nature/choju/hunt/hunt2.html)(最終閲覧日2023年1月23日)
・福岡県庁ホームページ「野生鳥獣を捕獲するには」(
https://www.pref.fukuoka.lg.jp/contents/shizenhokaku.html)(最終閲覧日2023年3月28日)
・湖西市ホームページ「自由猟法について」(
https://www.city.kosai.shizuoka.jp/yokuarushitsumon/fureaipost/kurashi_tetsuzuki/3/4392.html)(最終閲覧日2023年3月28日)


スリングライフルを狩猟に使用する際には、「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律」と「軽犯罪法」に目を通し、よくご理解いただいた上で法とルールを守って正しく使用してください。

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